2016年1月  5.ユスト高山右近の列福
 教皇は、1月19日の枢機卿らによる会議での認定の決定をうけて、ユスト高山右近の列福を1月21日に正式に承認致しました。
 昨年の6月にバチカンから福者に認定する手続きを始める知らせが届いて以来、日本の教会は、心を合わせて祈りをささげてきました。また、「福者ペトロ岐部司祭と187殉教者」、「日本205福者殉教者」、「エリザベト・マリア北原怜子」の列聖・列福と合わせて、それが認められるように、2016年の「きょうをささげる」の7月の意向として掲げています。その祈りが、今日の列福の正式承認としての実りをもたらしました。今この時、400年ほど前にマニラで無念のうちに神に召されたユスト高山右近の生涯を思い、その模範に倣って現代の日本の信仰者が福音を生きることができるように祈りましょう。
 高山右近は、1564年に12歳の時に、父の飛騨守(ひだのかみ)が洗礼を受けた時に、一家そろってキリシタンとなりましたが、21歳の時に瀕死の重傷を負い、そこからの奇跡的回復が、深い信仰心を養ったと言われています。後に父の後を継いでキリシタン大名になりますが、だんだんと厳しさを増すキリシタン弾圧の後に、禁教令が下って国外追放身分となってマニラに向かい、そこで病となって1615年に享年64歳で帰天いたしました。
 列福運動の高まりとともに、ユスト高山右近についてのさまざまな書物が刊行されています。今この機会に、右近の生き方に触れ、その霊性に倣って生きていく恵みを、願い求めましょう。