2016年2月  2.病者・障害者とともに祈る一日
 教会の暦は、10日の「灰の水曜日」から四旬節に入ります。3月26日の「主の晩さんの夕べのミサ」の前までを、イエスの受難への道を思い浮かべて祈りながら、自らの生き方を悔い改めて、神の望みに叶うものへと、軌道修正する時期と捉えられています。「復活の主日」が「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」に祝われるため、年によって日付が変わる移動祝日であるために、「灰の水曜日」も同じように年によって変わります。
 今年はその翌日の11日が、「ルルドの聖母の記念日」です。これは毎年同じ日と決まっていて、日本では国民の祝日にあたります。「教皇ヨハネ・パウロ2世は、1984年2月11日に使徒的書簡『サルヴィフィチ・ドローリス―苦しみのキリスト教的意味―』を発表し、翌年2月11日には教皇庁医療使徒職評議会を開設しました。さらに1993年からはこの日を『世界病者の日』と定め、毎年メッセージを発表しています。病者がふさわしい援助を受けられるように、また苦しんでいる人が自らの苦しみの意味を受け止めていくための必要な助けを得られるように、カトリック医療関係者だけでなく、広く社会一般に訴えていかなければなりません。医療使徒職組織の設立、ボランティア活動の支援、医療関係者の倫理的霊的養成、病者や苦しんでいる人への宗教的な助けなども重要な課題です。(カトリック中央協議会サイトより)」
 障害者と病者が、それぞれの痛みや苦しみの違いを超えて、カトリック信徒として「神の国」の建設のために使命を果たすことができるように、日本カトリック障害者連絡協議会(カ障連)を組織しています。そして、この世界病者の日に、いくつかの教区で、カテドラルで行われるミサに参加して祈り、分かち合いの集いを持つことを計画しています。カ障連には、身体障害者、内部障害者、精神障害者、発達障害者、難病患者などが集っています。日本の教会が、2月の意向として「病者と医療従事者のため」を掲げているこの時に、カ障連への関心を高め、その一日、そしてこの1週間を、病者・障害者とともに祈って過ごして参りましょう。