2017年6月 3.日本の武器輸出 |
![]() 世界における武器の輸出入において、日本の武器は、実戦での経験もありませんし価格も高いので、市場から評価されているとは言えません。しかし、武器の輸出を慎む姿勢は撤回されて、輸出ができるようになったことは確かでした。 先進諸国で製造された武器が輸出されて、その国が国際貿易で利益を享受し、一方の紛争地域では、その武器が使用されて多くの人命が奪われ、しかも戦費の負担で政府や解放勢力が疲弊していくといった皮肉な構造を、どのように絶ち切ることができるでしょうか。日本に住んでいる私たち一人ひとりは、先進諸国での武器の生産、そしてその貿易から得た利益の一部を、何らかのかたちで享受しているのですから、自分の問題として武器輸出を捉えなければなりません。 教皇の6月の意向では、はっきりと「武器売買の根絶」が唱えられ、私たち一人ひとりの「断固とした姿勢」が求められています。 今、東アジアでは、核とミサイルを開発して、核保有国としての武装に突進している国が脅威となっています。その武器は、その国の外貨の獲得のために輸出されようとしています。今こそ、世界の人々と心を合わせて、武器売買の禁止、ひいては武器製造の禁止に向けて祈りをささげるときではないでしょうか。 |