2017年12月  3.難病の人々との連帯
 日本カトリック障害者連絡協議会(カ障連)をご存じでしょうか。1982年7月に発足したカトリック教会の中にある障害者団体の横の連絡機関です。1981年の国際障害者年に教皇ヨハネ・パウロ二世が来日されたことをきっかけに、カトリック障害者団体及び有志が集まり、互いに手を取り協力し、社会の福音化のためにより大きな力となって活動することを目指しました。
 カトリック教会内で、これまでに障害のある方が生き生きと活動してきたところもありますが、多くの教会内では、団体としてはもちろん、個人一人ひとりは声すら出すことができませんでした。ですから、力を合わせて、障害者団体や障害者のグループを立ち上げて、互いに支え合うことを目指しています。
 設立当初は、身体に障害をもつ人々が集っていましたが、やがて、精神障害や発達障害など、外見からは障害者であることが分からないような人々も、カ障連の輪に加わるようになりました。そして現在は、難病で苦しんでいる人たちもカ障連の輪につながっています。
 現在カ障連の副会長を務めている篠原三恵子さんはNPO法人「筋痛性脳脊髄炎の会」の理事長も務めています。ご自身の病が、指定難病と障害者対策支援法の対象となるように、同じ病を抱えた方々とともに活動し、カ障連にも、そしてカトリック教会にも協力を求めています。このように、キリスト教会を軸として、難病の方々との連帯が進められています。
 日本の教会の今月の意向は「難病治療の支援」です。この機会に、難病についての理解を深め、一人ひとりが、自分の生活の場で、精一杯の支援をしてまいりましょう。