2018年1月  4.教会の暦とともに
 「主の降誕」「主の公現」「主の洗礼」と、教会の暦を歩み始めた私たちは、この一年をとおしてイエス・キリストの生涯を学びながら、それぞれの季節を過ごしていきます。また、世界で起きているさまざまな問題や課題に対して、その現状を認識し、解決や打開のためにともに祈るようにと、特別な「日」や「週間」「旬間」を定めています。
 新しい年を迎えた私たちは、1月1日の「神の母聖マリア」の祭日を「世界平和の日」としてともに祈り、教皇フランシスコのメッセージを心に刻みました。そして、1月18日から25日までの間、全世界で「キリスト教一致祈祷週間」をともに祈ります。今年のテーマは「主よ、あなたの右の手は力によって輝く」(出エジプト15・6)です。昨年はマルティン・ルター生誕500年祭をカトリック教会とプロテスタント教会とがともに祈りました。
 また、1月の最終日曜日(今年は28日)には、これまで「カトリック児童福祉の日」という名称で行っていた献金日を昨年から「世界こども助け合いの日」と改めて、全世界で子どもたちのために祈り、募金活動を行います。日本ではカトリック教会ばかりか、カトリック系の幼稚園・保育園、学校からも献金が寄せられ、昨年実績では約5500万円をコンゴ、ケニア、ザンビア、マダガスカル、ウガンダ、インド、ハイチの子どもたちに送ることができました。
 私たちの日々の祈りは、月ごとに掲げられる教皇の意向と日本の教会の意向に心を合わせて毎朝自らを神と人々にささげ、そして晩にはその日をていねいにふり返って神と出会った人びとに感謝をささげることが奨められています。その奉献の祈りの折りに、私たちが歩んでいる教会の暦を意識し、また世界の教会が祝い、また祈っている事柄にも心をとめて過ごしていくことも大切です。
 この一週間は、「キリスト教の一致」のため、そして、過酷な状況の中で暮らしている「子どもたち」のために、世界中の教会と心を重ね合わせながら過ごしてまいりましょう。