2018年2月  2.世界病者の日
 日本の教会は、昨年12月にも、難病に対する理解と支援を心に留めるようにとの意向を掲げています。まだ2カ月が経過したばかりですが、再び難病を意向として取り上げたのは、2月11日が「世界病者の日」と定められているからです。
 教皇ヨハネ・パウロ二世は、1984年2月11日(ルルドの聖母の記念日)に使徒的書簡『サルヴィフィチ・ドローリス―苦しみのキリスト教的意味』を発表し、翌年2月11日には教皇庁医療使徒職評議会を開設しました。さらに1993年からはこの日を「世界病者の日」と定め、毎年メッセージを発表しています。病者がふさわしい援助を受けられるように、また苦しんでいる人が自らの苦しみの意味を受け止めていくための必要な助けを得られるように、カトリック医療関係者だけでなく、広く社会一般に訴えていかなければなりません。医療使徒職組織の設立、ボランティア活動の支援、医療関係者の倫理的霊的養成、病者や苦しんでいる人への宗教的な助けなども重要な課題です。
 今年(2018年)の「世界病者の日」のテーマは、イエスが十字架上でご自分の母マリアとヨハネに向けて語ったことばからとられています。教会の母――「『ごらんなさい。あなたの子です……見なさい。あなたの母です。』そのときから、この弟子はイエスの母を自分の家に引き取った」(ヨハネ19・26−27)。
 教皇メッセージに次の言葉があります。
 「二千年にわたる教会の歴史の中で、困窮している人と病者に対する教会の母としての召命は、病者のために尽くす活動を重ねる中で実践されてきました。この献身の歴史を忘れてはなりません。この歴史は今日でも、全世界で続いています。公的医療制度が適切な形で機能している国では、修道会、教区、カトリック系の病院は充実した治療を施すよう努めるだけでなく、人間を中心とした治療を行い、いのちとキリスト教的倫理観を尊重した科学研究を行うよう努めています。医療制度が不十分であるか欠如している国では、教会は幼児死亡率を下げ、伝染病の拡大を阻止するために、人々に出来るだけ充実した治療を行うよう努めています。教会は、たとえ治療を行う立場にいなくても、あらゆる場所で人々のことを気遣っています。ひん死のけが人をすべて受け入れる『野戦病院』という教会のイメージは、実際に現実のものとなっています。宣教会や教区の病院だけが人々に必要な治療を施している地域が世界中にいくつもあるのです。」
 この教皇の言葉を心にとめ、祈りにうちにこの一週間を過ごしてまいりましょう。