2018年7月  4.便利な生活を支える外国人労働者
 私たちの生活にとって、24時間営業のコンビニエンスストアはとても便利なものです。そして、それを支えているのは多くの外国人です。建設現場を支えているのも多くの外国人労働者ですし、インフラ整備のための工事も多くの外国人労働者に支えられています。農業の現場でも、魚の臭いの充満する漁港の水産加工場でも、深夜早朝勤務の弁当工場でも、それらの仕事は多くの外国人労働者によって支えられています。
 このように、日本の便利な生活は、多くの場面で外国人労働者によって支えられているのですが、日本は国策として単純労働者を受け入れてきませんでした。多くの場合、上記のような労働を支えるのは、「研修制度」によって入国した研修生や留学生です。途上国への技術移転、留学生の受け入れの名のもとに、単純労働者が次第に増えていったのです。昨今の人手不足の中で、日本の若者はより条件の良い就職先、アルバイト先を求めていきます。より自由度の少ない外国人労働者はいわゆる3K(きつい、汚い、危険)の仕事に就くことになります。しかも、給料が「貯金」の名目で搾取されたり、残業代が未払いになったり、パスポートを取り上げられて行動の自由を制限されるなどの人権侵害のケースも多く見られます。
 外国人が日本を訪れることは、日本を知り、日本人の考え方や文化を知るよい機会です。そのような機会が、外国人に対する不当な扱いなどによって日本に対する反発や嫌悪感を生む土壌にならないように、より良きコミュニケーションを深める機会となるように、ともに祈ってまいりましょう。