2019年1月  1.年のはじめに平和を願う
 また新しい年を迎えました。1月1日は、教会の暦では「神の母聖マリア」の祭日にあたります。また、この日を「世界平和の日」として特別に平和のために祈るよう、1968年教皇パウロ6世により定められました。今年はその52回目を迎えますが、世界の至る所で諍(いさか)いがおき、弱い立場にある人々を苦しめています。
 年の初めの一週間を、人と人との間に、組織と組織の間に、民族と民族の間に、国と国との間に、真の和解の時がおとずれ、平和が実現されるように、マリアの模範に従いながら、祈りを深めて参りましょう。
 毎年1月1日の「世界平和の日」に向けて、時の教皇はメッセージを発表しています。教皇フランシスコは、「よい政治は平和に寄与する」の表題で、平和の実現に向けての政治家の役割について言及し、2002年に亡くなられたベトナムのフランシスコ・ザヴィエル・グェン・ヴァン・トゥアン枢機卿の「政治家の真福八端」を紹介して、ふさわしい心をもって政治にあたるように勧めています。https://www.cbcj.catholic.jp/2018/12/26/18246/
 そして、メッセージの最後は、次のような文で締めくくられています。
 「人間の弱さを熟知し、それに対処できる平和な政治は、救い主の母、平和の元后であるマリアが、すべての人間の名のもとに歌った賛歌(マニフィカト)の心にいつでも立ち返ることができます。『そのあわれみは代々に限りなく、主をおそれる者に及びます。主はその腕で力を振るい、思い上がる者を打ち散らし、権力ある者をその座から引き降ろし、身分の低い者を高く上げ、……あわれみをお忘れになりません、わたしたちの先祖におっしゃったとおり、アブラハムとその子孫に対してとこしえに』(ルカ1・50−55)。」
 ところで、教皇による祈りの世界ネットワーク(祈祷の使徒)の2019年1月の教皇の意向は「若者とマリアの模範」です。「若者たちが、マリアの模範に倣い、主の呼びかけに応えて、福音の喜びを世界に伝えることができますように。」と祈るように勧めています。この教皇の意向を心にとめながら、一日の始まりにあたって自分を神とその日出会うすべての人にささげ、一日を閉じるときに神とともに丁寧にその日を振り返る日々を重ねて参りましょう。