2019年6月  2.司祭・修道者への召命
 2016年現在のカトリック教会の世界年次統計最新版によると、世界の司祭数は41万4969名で、そのうち教区司祭は67.9%、修道会司祭は32.1%となっています。2010年〜2014年までの4年間で0.22%微増していましたが、直近の2015年〜2016年までの2年間では0.2%減少しています。地域別に見ますと、中米、オセアニア、アフリカ、南米、アジアを合わせた地域では2〜5%増えているものの、北米、欧州では司祭の減少が目立ち、中東でも減少しています。
 日本の司祭数は、2017年の教会現勢(カトリック中央協議会)によると、司教・司祭・助祭を含めて1462名で、その他、修道士・修道女合わせて5118名となっています。司祭・修道者の高齢化と、司祭・修道者を志す若者が減少している現実は否めません。
 このような状況のなかで、教皇は今月の意向として、「司祭が、簡素で謙遜な生活をとおして、最も貧しい人々と積極的に連帯できますように」と、「司祭の生活様式」を掲げ、司祭の原点ともいうべき姿勢に触れ、司祭のために祈るように勧めています。ぜいたくな食事をし、たくさんのいただき物に囲まれている生活では、貧しい人々と真の意味で連帯できないということでしょう。イエスが貧しい人々に徹底的に寄り添い、貧しい人々の側に立って社会に立ち向かった姿勢こそが、司祭に求められているのでしょう。
 私たちは、司祭・修道者の召命のために祈るとともに、あるべき姿、求められる姿を思い巡らし、そのために祈る一週間と致したいと思います。