2020年1月  1.人をゆるします
 神の母聖マリアの祭日で2020年が始まりました。この日をカトリック教会は「世界平和の日」と定めて、ともに祈るように奨めています。「世界平和の日」は、ベトナム戦争が激化するなか、1967年12月8日に、翌年1月1日を平和のために特別な祈りをささげるよう福者パウロ6世教皇によって呼びかけられて始まりました。以来、全世界のカトリック教会は、毎年戦争や分裂のない平和な世界となるよう祈っています。そして教皇フランシスコの今月の意向も「世界平和の促進」を掲げて、宗教の違いを超えてすべての人が世界の平和と正義を促進していくことができるように促しています。
 また、カトリック中央協議会は「日本の教会における祈願日等の解説」(https://www.cbcj.catholic.jp/calendar/kiganbi/)で、「平和はキリスト教そのものに深く根ざしています。キリスト者にとって平和を唱えることは、キリストを告げ知らせることにほかなりません。新年にあたって『信仰の原点に立ち戻り、すべての善意ある人々と手をたずさえて、平和な世界の実現に向かって、カトリック信者としての責任を果たしていく』(日本司教団『平和への決意』)ことができるよう決意を新たにしたいと思います。」と記しています。
 新年は、まず祈りからスタート致しましょう。教皇の意向を心にとめ、日本の教会が1月1日に寄せた願いを思い巡らし、そして身近なところから一つひとつ平和が実現されるように祈りましょう。そして、ていねいに「主の祈り」を唱え、平和の実現のためには「ゆるす」ことがいかに大切かを思い、「わたしたちも人をゆるします」の一文の大切さを心にとめて、この一週間を過ごしてまいりましょう。