2020年2月  1.祈りの力
 2月2日は、「主の奉献」の祝日であり、「世界奉献生活の日」(World Day for Consecrated Life)でもあります。「世界奉献生活の日」は、教会の宣教と聖性の上に豊かな実りをもたらすことを望んで、1997年に教皇ヨハネ・パウロ2世によって、制定されました。
 奉献生活とは、どのようなものでしょうか。それは、キリスト教信仰に徹して生きることでしょう。清貧、従順、貞潔の三誓願を生きることを表明した修道者ばかりではなく、信徒の使徒職団体に属して、自らの生き方をイエスに倣って神にささげることを公言した人たちなど、教会の中での身分の違いを超えて、多くの方々が奉献生活に招かれていると言えるでしょう。その本質は、神の望みを祈りの中で聞き分け、神のみ旨を自分の望み、自分の行いと重ねて生きようとすることにあります。ですから、毎日、神に心を向けて、朝の「きょうをささげる」祈りから始め、夕べを「一日の振り返り」で閉じるこの運動に加わっている方々も、奉献生活を送っていると言うこともできるでしょう。
 イエスの生き方にならって自らの生き方を神にささげるためには、祈りが不可欠です。祈りは生きる力をもたらします。日々の生活のなかで、神の声を聞き分けるために、祈りは大切なものです。
 2月3日は、「福者ユスト高山右近殉教者」の記念日です。高山右近も祈りの人と言われています。キリシタン大名として、高い身分にありながら、人々への奉仕に徹し、戦国時代の荒波のなかで、ひたすら神の声を求め、聞き、神の望みを生きた人でしょう。
 今週は、改めて、神の思い、望みを問い直しながら、一週間を祈ってまいりましょう。