2021年9月  3.持続可能な生活様式
 教皇は、祈祷の使徒(教皇による祈りの世界ネットワーク)のウェブサイトで、「環境に配慮した持続可能な生活様式」についてふれ、私たちが心掛けるべき7つのポイントを世界に発信しています。以下で紹介致しましょう。
 https://www.popesprayer.va/tpv-an-environmentally-sustainable-lifestyle-infographic/

 第1は「食物の公正な配分を配慮した健康な食習慣」です。一人ひとりの健康な心身を維持するためには、バランスのとれた食事がとても大切です。しかし、世界中で6億9千万人が毎晩空腹を抱えたまま眠りについているという現実があります。食品ロス(フードロス)が昨今注目され、その対策への取り組みが始まっていますが、まだ充分ではありません。世界中で生産されている食糧が均等に公平に配分されるならば、飢餓は完全に解消されます。
 第2は「消費主義の回避」です。経済活動を活性化するためには、消費の増大が重要で、そのことによって私たちは利便性を享受してきました。しかし、これ以上豊かになる必要があるのかと、消費主義そのものに疑問を投げかけています。
 第3は「乗り合い、あるいは公共の交通機関の使用」です。人の移動にかかる多大なエネルギーを考慮して交通手段を選ぶことが求められています。
 第4は「水の消費に責任を」です。日本は雨が多く水源に恵まれていますが、安全な水を確保できない人々の暮らしに想いを寄せて、水の無駄使いを避ける努力が必要です。
 第5は、「エネルギーの消費に責任を」です。地球が持続可能であるかどうかは、究極的には化石燃料からの脱皮にかかっています。世界各国が目標として掲げ始めたゼロエミッションは、まさに化石燃料の燃焼によって放出されるCO₂をゼロにすることです。
 第6は「使い捨てのプラスチック製品を避けて、プラスチックの削減を」です。利便性だけを追求した使い捨ての製品がたくさん出回っています。コロナ禍にあって、ウイルスの拡散を防ぐためにはやむを得ないこともありますが、繰り返して使用できる製品を使う努力が求められます。
 第7は、「ごみの分別とリサイクルと堆肥化(コンポスト)の習慣化」です。ほとんどの地方自治体がごみの分別回収を行っています。ビン・カン・プラスチック・紙・不燃ごみ・可燃ごみ等の分別は、一人ひとりが自分で行う習慣を身につけることが肝要です。
 以上を実際に行動できるように心に留めながら過ごしてまいりましょう。