2021年12月 2.カテキスタ |
![]() カテキズムには、神をどのようにとらえているか、何を信じるように奨められているか、目に見える形としての神の慈しみのわざを、どのようにとらえるかなど、また、日々どのように祈りをささげるか、神との交わりを続けるために、どのように典礼にあずかるかなどが、細かく示されています。そして、この体系は、「カトリック教会のカテキズム」として、全2856の項目に整理されて刊行されています。(カトリック中央協議会刊、全389ページ) この教えの本であるカテキズムの全体を、一人で学び、キリスト教の信仰を理解することは至難の業です。そこで、この信仰を自分のものとして受け取り、神の慈しみの業を自らの豊かな体験としていただいた信仰生活の先輩にあたる人が、手取り足取りして丁寧に信仰の道を案内することが切に求められるのです。その役割を担う人をカテキズムを教える人という意味で「カテキスタ」と呼んでいます。 カテキスタは、もちろん自分自身の深い信仰が前提になりますが、どのように人々を導くかについて、ガイドとしての養成を受けることが求められます。司祭、修道者は、このカテキスタとしての役割も担ってきたわけですが、今日では信徒にもその道が開かれています。日本のカトリック教会では、教区によってはそのための養成講座が開設されていますが、カテキスタになる道が制度化されていなくても、司祭、修道者の手伝いをしながら、カテキスタとしての要件を身につけることができるでしょう。 教皇の今月の意向は、このカテキスタのために、世界中の教会が心を合わせて祈ることを奨めています。私たちも心を合わせて、カテキスタへの召し出しを受けたすべての人が、「勇気と想像力を持ち、聖霊に支えられ、証し人となることができますように」と祈りをささげてまいりましょう。 |