2022年3月  2.平和のための祈りと断食
 「戦争は人間のしわざです。戦争は人間の生命の破壊です。戦争は死です。」教皇聖ヨハネ・パウロ二世が1981年に広島で行った『平和アピール』の冒頭のことばです。その時から40年余り経過している今日、また新たな戦争が始まってしまいました。
 ロシアがウクライナに侵攻し、自国の主張を武力で貫こうとしたことで、多数の人が死にました。ロシアの兵士も、ウクライナの民間人も、人間のしわざである戦争で犠牲になりました。
 武力に対して武力で戦おうとすれば、戦争になります。これまで他国への武器の供与を禁じていた北欧諸国が、ウクライナに対して武器を供与しています。人間の生命を破壊する武器を用いることが、真の解決につながるのでしょうか。
 教皇フランシスコは緊急の声明を発表し、また日本カトリック正義と平和協議会も「ウクライナへのロシア軍軍事侵攻の中止を!」の声明文を発表しています。
 https://www.cbcj.catholic.jp/2022/02/25/24145/
 この戦争を終息させるために私たちができることは何でしょうか。教会は声明に続いて3月2日の灰の水曜日に断食して祈りをささげることを全世界に呼びかけました。一人ひとりの祈りと断食によって、戦争がいかに愚かな人間の行いであるかを全世界がしっかりと認識できるように、神が私たちを目覚めさせてくれることを願うばかりです。
 https://www.cbcj.catholic.jp/2022/02/28/24152/
 今週は、教皇の緊急のアピールに心を重ねて、この武力による衝突が直ちに終息するようにと祈りをささげてまいりましょう。