2022年10月 3.聖霊に耳を傾ける |
来年10月に開催される、第16回世界代表司教会議(シノドス)の通常総会に向けて、世界中の教会は準備を進めています。8月15日付で、日本の教会の回答書も発表されました。 教皇は、シノドスの語源にまで遡って、「『シン・ホド』というギリシャ語で『共に歩む』『同じ道を歩む』という意味です」と今月のビデオで語り、これまで開催されてきたシノドスとは全く異なった歩みで準備を進めようと、3000年紀に向けて、ともに歩む教会を目指しています。 また、この歩みについて「意見を求めることでも、議会を開くことでもありません」とも語っています。人々が何を望んでいるかを、取りまとめることではないようです。そして、ハッとさせられる言葉が投げかけられています。「主人公である聖霊に耳を傾けることなのです」、と。 「聖霊に耳を傾ける」とは、どのようなことでしょうか。それは、祈りながら歩みを進めることではないでしょうか。祈りとは、神との対話、神に私たちの望みや願いを投げかけ、そして神が私たちに何を望んでおられるかを、沈黙のうちに受け止めることです。聖霊の促しなのか、神に反する力が働いているのかを識別することが求められているのでしょう。 冒頭で触れたシノドスへの日本の教会の回答書には、次のような一文があります。「日本では、おしなべて『識別』という用語に対して馴染みが薄く、現状では識別が定着しているとは言い難い。まず識別とは何かを学ぶ必要がある。その上で、個人の霊的識別を助けるための霊的同伴者が必要であり、その霊的同伴者の養成が求められている。」 聖霊に耳を傾けて「霊的識別」ができるように、私たち一人ひとりが祈りを深めていくことの大切さが語られています。この一週間、聖霊の働きに敏感になり、そこから神のメッセージを汲み取ることを心掛けて、過ごしてまいりましょう。 |