2022年11月  2.JLMMとは
 JLMMとはどのような団体なのでしょうか。通称は日本カトリックミッショナリームーブメント(JLMM)ですが、正式名称は一般社団法人JLMMで、日本の信徒が海外でボランティアとして働くことを組織的に支援する団体として、1981年に「信徒宣教者促進会」の名称で誕生しました。カトリック司教協議会の指導監督下におかれたり、団体の名称を変えたりしてきましたが。2019年までに16カ国に89名の信徒宣教者を派遣しました。宣教者・ミッショナリーという用語を団体名に掲げていますが、キリスト教、カトリックを布教するという使命よりは、広い意味での使命ととらえ、活動目的は、キリストが人々と共に歩まれたように、自分自身の生き方や活動を通してキリストのことばを実践し、誰もが住みやすい平和な世界の実現を目指しています。具体的には、医療・環境・農業・女性・こどものための活動や、社会福祉・開発プログラム実施を支援しています。
 日本の教会の意向は、「海外宣教者」で、「海外で宣教活動に従事する司祭、修道者、信徒」のために祈るように奨めています。このサイトでは、2018年10月に「日本から海外へ」と題して、「日本カトリック海外宣教者を支援する会」の紹介記事を掲載しました。そこでは主に司祭・修道者の海外宣教について触れましたが、今月は、信徒として自らの時間を海外での奉仕のために捧げていることにも理解を広げ、祈りと献金によってそのJLMMの活動を支援することができるようにと、紹介しています。
 JLMMでは、宣教者として海外に出向く前に、8カ月の研修を行います。福祉作業所や路上生活者の支援などの体験をしたり、必要な知識を得るために講師を招いて講話を聴いたり、また、自分と神との対話を通して自らの使命を確認するための黙想を実施するなどして、研鑽を重ねます。法人の理事会において、専門領域や適性、現地のニーズなどを勘案して、派遣先が決められ、派遣式を経て現地に向かいます。毎年8月から、次年度派遣の候補者(研修生)を募集しますが、残念なことに、2022年10月現在、新型コロナウイルス感染拡大を受け、募集は行っていません。因みに、派遣の期間は、現地での語学研修に約半年を費やしたのち、2年間の活動が基本となります。
 JLMMでは、明るい性格、派遣された現地の文化や言葉を学ぶ意欲、日本での便利で清潔な生活を離れ、現地の人々と共に生きることを心から楽しめること、自分の持っているタレントを見いだし、出し惜しまず活動が出来ること、などの要素を備えた方の応募を心待ちにしています。信徒宣教者への召し出しのために、心を合わせて祈りましょう。また日本から海外に派遣されているすべての宣教師のために祈りを捧げる一週間といたしましょう。