2023年5月  1.PWPNという活動
 教皇の意向は、「教会の諸活動と諸団体」です。世界の教会を一枚の布にたとえてみると、バチカンから小教区そして私たち一人ひとりにまでつながっている縦糸に、社会の要請に応えてさまざまな活動を担う諸団体という横糸が織りなす、一枚のタペストリーと理解することができるでしょう。縦糸は均一な丈夫な糸であることが求められます。それは、要理:カテキズムに示され、世界中で共通に執り行われている典礼に象徴されます。横糸は、様々な、しかも独自のカリスマに裏付けられた固有の使命:ミッションであり、それを担う私たち一人ひとりがそこに位置付けられるでしょう。そして、このタペストリーは小さく切り刻まれて、最も苦しんでいる人々の傷口に、そっと添えられて癒しの助けとなるのです。
 私たちの教会には、もう一つの賜物があります。祈りです。霊的な力です。祈りによってこのタペストリーが、聖なる働きに用いられることになるのでしょう。この祈りの活動、霊的な活動を世界レベルで展開するのが、PWPNです。英語では、Pope's Worldwide Prayer Networkと表記され、日本では「教皇による祈りの世界ネットワーク」と言っています。そうです、この「きょうをささげる」のサイトの運営も、PWPN日本が行っています。教皇庁直轄の事業で、それぞれの国の司教協議会に事業の推進が委託されていますが、具体的な活動はイエズス会の霊性センターせせらぎの中に置かれた事務局が担っています。
 様々な団体が、様々な活動を行っていますが、その一つひとつが神から与えられた共通の「宣教の使命を日々新たにし、世の中の求めに応じた奉仕に、そのカリスマを捧げることができますように」と祈りをささげてまいりましょう。
 併せて、PWPNの使命にもぜひ関心を寄せて、祈りの力、霊の力を担い合う輪を広げてまいりましょう。