2024年8月 2.シャローム |
![]() エルサレムで、「こんにちは」や「さようなら」の挨拶のことばとして、「シャローム」が日々交わされています。しかし、ヘブル語の本来の意味は「平和」で、それも、戦争がない状態ばかりを指すのではなく、命の力が満ち溢れて希望に向かって生きている状態を指すことばです。つまり、神と人とがあるべき関係になっており、神のみ旨に従った秩序をもって、人間がすべての被造物を用いている状態をさしています。したがって、社会的にも精神的にも満たされた安らかな状態にあることを意味しています。 そして、私たちキリスト者が思い起こすのは、復活したイエスが弟子たちに現れた時の最初のことば「あなたたちの平和があるように(ヨハネ20・19,21,26、ルカ24・36)」です。さらにイエスは「父がわたしをお遣わしになったように、わたしもあなたがたを遣わす。(ヨハネ20・21)」と弟子たちに使命を与えて派遣しました。この箇所での平和は、キリストの平和、主の平和であって、シャロームの本来の意味、すなわち、神のみ旨に従った秩序をもって、人間がすべての被造物を用いている状態です。 日本の教会の意向は、平和旬間に合わせて「世界の平和」です。シャロームの心で、意向に心を重ねて祈ってまいりましょう。 |