2025年6月 1.イエスのみ心 |
![]() これは、全人類に対する神の愛の象徴として、イエスの心臓を表わし、その信心はイエスのみ心に表される神の愛を思い起こし、その無限の愛のしるしであるみ心をたたえるものとして中世に始まりました。このことから、イエスの左胸に、左手が添えられた臓器の心臓が描かれ、そこからまばゆい光が発せられているご絵がたくさん描かれてきました。全人類に向けての無限の愛であるこのイエスのみ心は、教皇による祈りの世界ネットワーク(PWPN)が推進している祈りの運動でいちばん大切にしている事柄で、2014年に発表された文書「使徒の心でイエスと歩む道」でも、この道を歩むための9つのステップが紹介され、それに基づいた黙想会等も企画されています。 「み心」と日本語で綴っていますが、英語では「Sacred Heart」と表わされ、聖心という訳語が充てられることがあります。カトリックに関係する修道会や教育機関では、「み心」という大和言葉を用いるよりも、「聖心」を用いることが多く見受けられますが、意味するところは同じで、全人類に向けての無限の愛の心にあたります。 6月がイエスのみ心の月、そして今年は6月27日がイエスのみ心の祭日にあたります。これは聖マルガリタ・マリア・アラコックが1647年6月16日にご聖体を前にしてイエスの愛に応えたいという思いで祈っていた時に、イエスが愛に燃えているみ心(心臓)を示して、人々の間に存在する冷淡な心を嘆かれ、ご自分の愛に倣ってその心を尊ぶことを奨めたことに由来しています。 教皇の意向に心を重ねて、「世界に思いやりの心を育む」ことができるように、そして、そのことを世界中に広めるこの「教皇による祈りの世界ネットワーク」に多くのキリスト者が心を重ねて祈るようにと、願い求める一週間といたしましょう。 |