2025年6月  2.アルペなんみんセンター
 日本の教会の意向は「難民移住移動者」です。2000年の国連総会で毎年6月20日が「世界難民の日(World Refugee Day)」とすることが決議されたことから、世界的に6月は難民や移住移動者の方々への理解と連帯を表わす月となっています。日本各地でも多くの人々が立ち上がって、イベントやキャンペーンが行われ、また、自治体や企業、学生グループ、地域での活動も広がりを見せています。
 「NPO法人アルペなんみんセンター」は、2020年4月から、鎌倉十二所にあるイエズス会の修道院を活動の拠点として、最大30名の難民の住まいや暮らしを支援できる施設を始めました。ここでは、難民への緊急支援として、緊急シェルターの提供、食事の提供、医療支援、ビザ更新支援、また、定住支援として、認定手続支援、日本語学習支援、通訳/翻訳支援、そして就労支援を行っています。難民セミナーも開催しています。
 さて、意向には、「彼らを受け入れるための必要な環境を整えることができますように」と記されています。この「アルペなんみんセンター」の活動は、公的な支援ではなく、すべてが寄付によって支えられています。ですから、まず私たちができることは、センターの活動を一人でも多くの人に知らせ、祈りによって支えることでしょう。さらに、できれば財政的にも支えることでしょう。センターのウェブサイトには、「3,000円のご寄付で難民ひとりの1日の命を支えることができます」とあります。物品の寄贈も受け付けています。
https://arrupe-refugee.jp/
 難民・避難民の数は12年連続で増加し、2024年5月時点で過去最多の1.2億人に達したことが発表されました。この数は日本の人口に相当します。さらに、約4.7億人の子どもたちが武力紛争によって被災した国や地域で生活をしている現実があります。
 難民と移住移動者のために、そして、特に子どもたちのために、祈りをささげてまいりましょう。新教皇レオ14世の最初のことば「あなたがたに平和があるように」を、心を込めて難民と移住移動者の方々にささげてまいりましょう。