2025年7月 1.教皇フランシスコと識別 |
![]() https://www.cbcj.catholic.jp/wp-content/uploads/2022/08/Synodus16_jpn.pdf 「(9)祈りと共同識別」の回答として「日本では、おしなべて『識別』という用語に対して馴染みが薄く、現状では識別が定着しているとは言い難い。まず識別とは何かを学ぶ必要がある」と記されていました。 識別とは何かを学ぶにあたっては、カトリック中央協議会刊行の教皇フランシスコの『識別』という書籍があります。これは2022年8月から2023年1月にかけて、教皇フランシスコが毎週水曜日の一般謁見の後に行う講話のテーマとして掲げて、14回にわたって行った連続講話をまとめたものです。日本の教会が学ぶことの必要性を認識したその時を同じくして、ローマでは教皇がこのテーマについて語り始めたのでした。それほどに、教皇フランシスコは「識別する力を養う」ことが大切だと、教会のすべての人に伝えたかったのでしょう。 識別とは、もっとも単純化していうならば、神の声と悪霊の声を聴き分けて、悪を退け、神の望みを生きることです。その力は、日々の「意識の究明」と、識別を手伝ってくれる霊的同伴者の支えによって養われていきます。世界の平和が脅かされている今日、一人ひとりが識別の力を養って、生活の一つひとつの場面で神の望みを自分の望みに重ね合わせて過ごしてまいりましょう。 |