2025年10月  2.サステナブル
 日本の教会の意向は「教皇フランシスコのメッセージを受けとめて、いのちを守るために歩む」ようにと私たちを導いています。そして、先月の教皇の意向は、「聖フランシスコの霊性にならい」すべての被造物に思いをいたすようにと、招いていました。
 今のいのちは、すべて過去から受け継がれてきたものです。一つひとつのいのち、小さな昆虫のいのちも、大空をはばたく鷲のいのちも、そして、私たちの一人ひとりのいのちもすべては、たどれば約35億年も前から始まるいのちの連鎖の中にあるのです。このいのちの連鎖は、実にサステナブルでした。
 サステナブルとは「sustain(持続する)」と「able(できる)」からなる言葉で「持続可能な」という意味を持ちます。音楽において「sustain」は、楽器の音が発生してから、音が途切れるまでの余韻を指します。
 神が創造されたいのちの連鎖は、本来サステナブルなはずなのですが、私たちが人間のわがままによって音の余韻を止めてしまうならば、人のいのちも含めてその連鎖は止まってしまうでしょう。ですから、宗教を超えて、民族を超えて、国家を超えて、世界中がSDGs(Sustainable Development Goals)、サステナブルな発展の目標を立てて取り組んでいるのです。
 日々をサステナブルというキーワードで振り返りながら、すべてのいのち、すべての被造物に優しい生活を過ごしてまいりましょう。