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フランシスコ・ザビエルからの手紙(12)

 ザビエルは、自分の個人的な慰めについて語ることはめったにありませんでしたが、1544年にコーチンから出した次の手紙は例外的で貴重なものと言えます。

 「異教徒の間にいる人々に神が語りかけられ、キリストの信仰に回心させられることは大きな慰めであり、もしこの世に喜びがあるとすれば、このことがそうなのでしょう。私はこのようなキリスト教信者の一人が次のように言うのを何度も聞いたことがあります。『おお主よ、もう充分です!どうぞこの世でこんなに多くの慰めを与えないでください!あなたはその限りない善さと憐れみから慰めをくださっていますから、私をあなたの聖なる栄光にあずからせてください。あなたが被造物にこれほど内的に語りかけてくださった後で、あなたを見ないで生きることはたいへん苦しいことだからです』」

(特集-聖フランシスコ・ザビエル 12 2006/5/26)

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