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フランシスコ・ザビエルからの手紙(6)
この手紙には、ザビエルが山口で宣教し、瞬く間にキリスト教が広がっていった時の様子が描かれています。
「〔日本人には〕地獄に落ちた者になんの救いもないのはたいへん悪いことと思われ、神の教え〔キリスト教〕より、彼らの宗派の方がずっと慈悲に富んでいると言います。このような大切な質問のすべてについて、主なる神の恩恵の助けによって、罪の償いができると説明し、こうして彼等は満足しました。神の慈しみを深く説明するに当たって、日本人はより理性に従う人々であり、これは今まで出会った御信者には決して見られなかったことだと思いました。
〔日本人たちは〕好奇心が強く、うるさく質問し、知識欲が旺盛で、質問には限りがありません。また彼らの質問に私たちが答えたことを彼等は互いに質問しあったり、話したりして尽きることがありません。彼らは地球が丸いことを知りませんでしたし、太陽の軌道についても知りませんでした。彼等はこれらのことやその他、たとえば流星、稲妻、降雨や雪など、これに類したことについて質問しました。それらの質問に答え、よく説明しましたところ、たいへん満足して喜び、私たちを学識のあるものだと思ったようです。そのことは私たちの話を信じるために少しは役立っています。
彼等は・・〔略〕・・私たちが日本へ来てからは、自分たちの教えを議論するのをやめ、神の教えについて議論しました。このような大きな町で、すべての家で神の教えについて議論していることは、信じられないほどです。〔略〕
この山口の町で二ヶ月が過ぎ、さまざまな質問を経たのち、500人前後の人達が洗礼を受け、そして今も神の恩恵によって日々洗礼を受けています。大勢の人達がボンズやその宗派の欺瞞を私たちに知らせてくれました。もしも信者たちがいなかったら、日本の偶像崇拝の実体をつかむことはできなかったでしょう。信者になった人たちは非常に深い愛情をもって私たちに接してくれます。彼らこそ真実な意味でキリスト信者であると信じてください。」
(特集-聖フランシスコ・ザビエル 6 2006/4/14)