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1. マザー・テレサとともに平和を求めて

~ テロと報復の緊張が増している現実の中で世界の平和のためにともに祈りましょう。 ~

富む人々と貧しい人々、世界的な支配権をにぎる人々と抑圧された人々、この緊張の構図が生んだテロ行為――すでに、たくさんの命が奪われ、報復攻撃によってさらに犠牲者が拡大し、状況は危機に瀕しています。
10年前、ペルシャ湾岸戦争の折り、マザー・テレサは、当時のブッシュ米国大統領とフセインイラク大統領に向け、祈りを込めて、こう訴えました。

両陣営の最高責任者に向けてのマザー・テレサの訴え

私は涙を浮かべて、あなた方お二人に、どうか神が愛されている貧しい人々、そして、戦争によって貧しくなってしまう人々のため、あなたがたに平和への道を請い願います。神がこんなにも愛されたご自分がお創りになったこの世界と人間を、あなたがたは平和にする力も、破壊してしまう力も持っています。どうか 神の愛する人々を殺さないでください。ほんの短い間に勝者と敗者が決まります。でも、双方とも尊い命が犠牲となり、どんな正義も人々の苦しみや犠牲は正当化できません。

私は何の罪もない貧しい人々、また、戦いで貧しくなってしまう人々のために請い願います。彼らが一番ひどい目にあうのです。なぜなら、これらの人々は逃げて行く所も、その方法もなく、この運命を甘んじて受け入れるしかないからです。私はひざまずき、あなた方にこの人々を助けて下さいと請い願います。

神の与えた尊い命をお守り下さい。どうか、私の兄弟、姉妹をお助け下さい。神の創られたものを壊してはいけません。神のご意志を心に留めて下さい。あなたがたには平和への道も、戦いへの道も、どちらを選ぶか、その決定権があります。

どうか神の心を聞いてください。神の名において、そして戦いによって貧しくなる人々の名において、強くお願い致します。どうか、命を壊さないで、平和の道を選んでください。

  (工藤 裕美 訳より抄出)

(特集-平和アピール 1 2001/9/28)

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