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4. ロザリオの神秘2

〈苦しみの神秘〉
 キリスト教の信心生活では、初期の頃から受難のそれぞれの要素に目を留めてきました。それは、受難が神の愛の啓示の頂点であり、私たちの救いの源であることを理解してきたからです。ロザリオは受難の幾つかの出来事を選んで、人々が心の中で観想し、それを改めて体験することを勧めます。
 キリストの十字架は、人間の思いをはるかに越えた神の愛の現れであるとは言え、なんと理解しがたい現実でしょう。しかし苦しみの神秘によって、私たちはイエスの死を改めて体験し、マリアと並んで十字架のもとに立つ事が出来ます。苦しみのただ中にある時、私たちの目はどこに注がれているでしょうか。マリアと共に人間に示された神の愛の深さを思い起こしてみましょう。人間を生かすその力に触れることができるかもしれません。
 第一の神秘…イエスがゲッセマネの園で祈られたことを黙想しましょう
 第二の神秘…イエスがむち打たれたことを黙想しましょう
 第三の神秘…イエスが茨の冠をかぶせられたことを黙想しましょう
 第四の神秘…カルワリオへの道を歩まれたイエスを黙想しましょう
 第五の神秘…イエスが十字架上で亡くなられたことを黙想しましょう

〈栄えの神秘〉
 栄えの神秘は祈る人に、受難の闇を通り抜けて、キリストの栄光に心を向けるよう導きます。復活した方イエスを観想することによって、私たちは自分が何のために信じているのかを改めて知り、喜びを体験します。
 聖霊降臨の場面では、聖母マリアと一つに結ばれて家族となり、聖霊が力強く注がれて活気づけられ、福音を述べ伝える使命のために用意が整えられている姿が示されています。
 栄えの神秘によって私たちは、自分たちが向かっている終わりの日の完成について、いっそう大きな希望を抱くことが出来るようになります。この希望に満ちて力づけられた姿を思い起こしてみましょう。私たちはキリストから受け継いだ「よい知らせ」を他の人々へも、希望をもって伝える使命を頂いているのです。
 第一の神秘…イエスが復活されたことを黙想しましょう
 第二の神秘…イエスが天に昇られたことを黙想しましょう
 第三の神秘…聖霊が降られたことを黙想しましょう
 第四の神秘…マリアが天にあげられたことを黙想しましょう
 第五の神秘…聖人の光栄においてマリアが天と地の元后とされたことを黙想しましょう

参考資料
「おとめマリアのロザリオ」 教皇ヨハネ・パウロ二世使徒的書簡 カトリック中央協議会
「目からウロコ ロザリオの祈り再入門」 女子パウロ会

(特集-ロザリオ 4 2009/10/16)

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