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3. 実りをもたらす土壌

 「良い土地に落ち、生え出て、百倍の実を結んだのは、立派な善い心でみことばを聞き、よく守り、忍耐して実を結ぶ人たちのことである。」(ルカ8・8,15)

 今回列福される188人は、全員が日本という土壌で生まれ育った武士・町人・家庭の主婦・伝道士・身分や障害など、社会の底辺の人たちなどさまざまです。年齢も年寄りから子どもまで幅広い層に及びます。彼らは何も特別な人たちではなく、今もわたしたちの身の回りに見かけるような素朴で普通の人たちでした。私たちと同じように苦しみ、悩み、誘惑を受けて戦いました。
 キリスト教が、日本の文化に土着することの難しさは当時も今も変わりません。社会的にも同じような状況、問題が多く見られます。蒔かれた種を受け入れ、信仰を自分のものとして受け止めた殉教者たちは、今、日本の土壌に生きる私たちに何を語ってくれるのでしょうか。何を問いかけているのでしょうか。

 まもなく灰の水曜日をもって四旬節に入ります。何を、そして誰を信じているのか、殉教者とともに、信仰の原点を問い直し深める機会としたいものです。

 全能永遠の神よ、
 あなたは、188人の殉教者たちが信仰のために死に至るまで戦い、キリストをあかしする恵みをお与えになりました。殉教者に支えられて、日本の土に蒔かれた種が実を結ぶことができるよう、わたしたちの歩みを照らし導いてください。

(特集-日本の殉教者 3 2008/2/1)

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