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10. 新しい人間の養成

 1973年、アルぺ神父はバレンシアで開かれた「イエズス会学校」の同窓会で次のように述べた。
 「人はより完全な人とならなければならない。〈人々のために〉ある人になることこそ望ましい。これは〈正義の推進のための教育〉である。福音書に示される人間の価値についての枠組みから言うなら、若い人たちは、労働、社会、政治、文化など、あらゆる面で〈より公正な〉社会を建設するための教育を受けなければならない。〈利己主義による非人間化〉ではなく、〈愛による人間化〉を目指そう。〈コンパッション〉という言葉があるが、それは連帯のうちに、「苦しみも喜びも共に分かち合う」ことである。このような変化を推進するために、私たちの生活の中で簡単に実行できることは、お金の浪費を押さえ、不正な構造に基づいた収入なら、その収入を受けることも控え、構造を変えるように努めることである。〈人々のための人間〉、新しく生まれ変わる〈霊的〉な人間は、キリストの霊と共にますます成長する。人々と共に感じ合う愛には、限界がないのである。」

(特集-アルペ神父 10 2006/8/4)

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