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ロザリオの祈り方

ロザリオの祈りは、歴史の流れの中で複雑な変遷を経、現在のように、「主の祈り」を1回唱えて後、「聖母マリアへの祈り」を10回繰り返し、最後に「栄唱」を1回唱えるという形を一連として、これを繰り返す祈りの形に定着してきました。 ロザリオを唱えるための道具としては、ロザリオの珠が伝統的に用いられてきました。この珠も象徴的な意味を持っています。それはロザリオの珠が十字架へとまとめられていることです。ロザリオの祈りは十字架から始まり十字架で終わります。全てはキリストから始められキリストへと向かうのです。 又、福者バルトロ・ロンゴはロザリオの珠を私たちと神とを繋ぐ「鎖」と考えました。一つ一つの珠は鎖によって繋がっています。一つの珠を人に置き換えると、私たち同士を結ぶ鎖ともなりますし、天国或いは煉獄の霊魂に置き換えるならば、ロザリオの祈りをとおして多くの生ける死せる人々とのつながりを感じることが出来ます。 本来ロザリオは、キリストの全生涯を黙想することが勧められていますから、四つの神秘全てを一日で唱えることが理想ですが、多くの場合、様々な理由からそれは不可能です。そこで最近の習慣では曜日ごとに次のように配分されています。月曜と土曜…喜びの神秘、火曜と金曜…苦しみの神秘、水曜と日曜…栄えの神秘、木曜…光の神秘 しかしこれは必ずそうしなければならないというものではありませんので、典礼に応じて、または祈りの意向に応じて変更することは可能ですし、前記したように一日に2つ、3つあるいは全ての神秘を黙想することは勧められていることです。 前教皇ヨハネ・パウロ二世は簡単な祈りでありながらしかも内容豊かなロザリオの祈りを“再発見されるべき宝”と表現されました。ロザリオの祈りの中には沢山の宝が詰まっています。一人ひとりが祈りによって見出す宝は違ってくるでしょう。しかし神は各自が一番必要な“内的な宝”を準備して待っていてくださいます。 さあ、ロザリオの祈りを口ずさみながら、聖母マリアとキリストと共に新しい宝探しに出かけましょう。 参考資料 「おとめマリアのロザリオ」 教皇ヨハネ・パウロ二世使徒的書簡 カトリック中央協議会 「目からウロコ ロザリオの祈り再入門」 女子パウロ会

(特集-ロザリオ 5 2009/10/30)

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