こころの散歩

ここにあるのに

ここにあるのに

雨あがりにきれいな虹が懸かりました。
「消えないうちに飛んで行って天の橋を渡ってやろう。おれのスピードならわけはないさ」一匹のツバメが虹を目指して飛んで行きました。
しかし行けども行けども虹は遠く、疲れ果てたツバメはとうとう飛べなくなってしまいました。
池の中でそれを見ていたオシドリが「なにも遠くまで行かなくても」そう言いながらゆっくりと水に映る虹の橋を渡っていました。

  
画:岡本 幹輝
  

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