こころの散歩
どちらの医者がいいですか?
どちらの医者がいいですか?
1924年、ビスマルク首相のかかりつけ医シュヴェニンガーが亡くなり、当時の新聞が彼についてのいろいろな記事を載せた。その一つに、ビスマルク首相とシュヴェニンガーの親交の始まりについて話があった。
ビスマルク首相は医者の質問が嫌いということで有名だった。シュヴェニンガーが首相を訪問した時、たくさんの質問を浴びせかけ、ビスマルクはこんなにたくさんの質問に答える必要はないと、乱暴な言い方で断った。シュヴェニンガーは答えて、「それなら、獣医さんを呼びなさい。」と言った。「なぜですか?」とビスマルクが尋ねると、「彼等は患者に何も尋ねずに治療します。」と答えて、帰ろうとした。ビスマルクはその答えが気に入って、医者を呼び止めた。その時から、非常に親しくなった。
写真: 中司 伸聡