こころの散歩
りんごとクッキー
りんごとクッキー
ここは小さな修道士の学校。今日は、守護の聖人の特別なお祝いの日なので、中庭には、皆のために様々なごちそうがのったテーブルが用意されました。
1つのテーブルには、真っ赤に熟した見事なりんごが山のように盛られていて、そこに修道士たちは、次のような立て札を書いておきました。
“ひとり1個にしてください。神さまが見ていらっしゃいます。”
ところでその隣には、おいしそうなチョコレートクッキーが盛られたテーブルがあり、そのそばには、紙の切れ端に子どもの字でこう書いてありました。
“好きなだけ取っていいよ。神さまは、お隣のりんごの方を見ているから。”
画: 泉 類治