こころの散歩
エジプトの墓から生えた小麦
エジプトの墓から生えた小麦
一握りの小麦の粒が、古代エジプトの王の墓から発見されました。五千年もまえのものでした。ある人がそれを地に埋め、水をやりました。すると驚いたことに、小麦の粒は生き返り、五千年たった今、芽を出したのです。
ある人間が悟りを開くとき、彼の言葉は、命とエネルギ一に満ちた種のようになります。その種は、受け入れる準備のできた肥沃な心のなかにまかれるまで、何世紀もの間、種の形のままでいることもあるのです。
アントニー・デ・メロ 著 / 谷口 正子 訳 「小鳥の歌」(女子パウロ会)より
写真: 山野内 倫昭