こころの散歩
三つのふるい
三つのふるい
ある日ソクラテスの一人の弟子が、興奮して師のところに走って来て言いました。
「先生、あなたの友達が悪意をもってあなたについて話していることを、お伝えします。」
ソクラテスは弟子を止めて言いました。
「待て、言いたいことを三つのふるいにかけましたか?。」
「何のふるいですか?」
「第一は真理のふるいです。言いたいことは本当かどうかを調べましたか?」
「いいえ、隣の人から聞いただけです。」
「しかし、少なくとも言いたいことを善のふるいにかけたでしょう。言いたいことは良いことですか?」
「いいえ。実はそれは悪いことです。」
「そうなら、最後のふるいを考えましょう。言うのは必要ですか?」
「いいえ、必要ではありません。」
「それでは、」ソクラテスは微笑みながら言い加えました。「本当でない、良くない、必要でないことを忘れましょう。」
人に言いたいことがありますか。言う前に三つのふるいにかけましょう。