与える
「与える」ということは、
リンゴの木のように、
ただ喜びだけがそこに見出されるものであって、
何の見返りも結果も、感謝さえも必要としないもの。
「『奉仕』とは、道ばたに置いて通りすぎるようなもの」という話を聞いたことがあります。このタイミングで差し出すことが、相手にとって最善だと判断した時には、自分が与えたことの結果を気にせず、振り向きもせず与えていく――。
それが「与える」ということの、本来の姿であるように思います。
佐藤 初女 著 『いまを生きる言葉「森のイスキア」より』(講談社)より