こころの散歩
主は来ませり
主は来ませり
ある家庭に3人の子どもがいた。みんなクリスマスが来るのを指折り数えて待っている。二番目の女の子がカレンダーを見て、24日のクリスマスまであと6日と言った。すると上の男の子が25日がクリスマスだと思っていたので、いやあと7日だと訂正した。6日だ、いや7日だと言ってあとにひかない2人の間に、一番下の子が間に入る仕方で叫んだ。
「オニイチャンもオネエチャンもまちがっているよ。『しゅは きませり、しゅは きませり』とうたう日が、クリスマスなんだよ。」
なんとすばらしい結論だろう。確かに「主は来ませり」と心から歌うなら、その時こそが恵みの時、クリスマス、救いの日なのだ。毎日をクリスマスとしたいものだ。
山北 宣久 編 「愛の祭典――クリスマスアンソロジー」(教文館)より
画: 三村 阿紀