こころの散歩
仕事
仕事
7人の兄弟が暮らしておりました。そのうち6人は毎日仕事に出かけて、7番目の弟は家のことをしていました。
ところが、6人兄弟のうちの一人が、「この7番目の弟は怠けている、彼も仕事に就いて日々のパンを稼ぐべきだ」と言ったのです。他の兄弟もこの意見に賛成し、7番目の弟は今までのように家のことはもうやらないことに決めました。
翌朝、7番目の弟は兄たちと一緒に出かけ、仕事をしました。ところがその結果、夕方、疲れて空腹で帰宅しても、「お帰り」と迎えてくれる笑顔もなく、家の中はベッドメーキングも掃除もされてなく、テーブルの上には何も並んでいないのです。
彼らは初めて、7番目の弟がしてくれていたことに気がついたのでした。
すっかり後悔して、7番目の弟にもう一度元の役割に戻ってもらうことになり、彼らに幸せと満足がふたたび戻ってきました。
“Willi Hoffsuemmer”より