こころの散歩
導きの星
導きの星
あの夜、三人の博士たちは、導きの星を見失いました。
二人は、つえで地面に何かを描き始め、計算をしながら
何度も首をかしげていました。
でも、星はいっこうに見つかりません‥‥‥。
星の導きを熱望していた二人は、
夜の沈黙の中で、涙を流しました。
もう一人の博士は、少し離れた所で、こう考えていました。
「私たちも、のどが渇いた。
動物たちも、のどが渇いているに違いない。
さあ、水をやろう。」
彼は、おけの取っ手を持ち上げ、
ラクダたちに水を飲ませました。
彼が見つけたのは、そのときでした。
おけの水面に映って、
静かに、優雅におどっているあの星を。
エドモンド・ロスタンド