こころの散歩

後のものが先になり、先のものが後になる


春の卒業式。
司会者の先生に、肩書きと名前を呼ばれて壇上にあがった。
型通りの前置きをして祝辞の核心に入った。
「私はこの学校の卒業生で、いわば諸君の先輩でもある。自慢する訳ではないが、この学校での私の席次は入学から卒業まで上がりも下がりもしない一貫して7位だった。卒業当時は終戦のどさくさで生徒が極端に少なく、私たちのクラスは7名だった。」

「新 神父発見」(聖母文庫)より

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