こころの散歩
心の中の言葉
心の中の言葉
ある日、卒論に手がつかないと言って、学生が相談にきました。
「不安でたまらないのです。」
「不安が高まってくるとき、あなたは心の中でなんと言っているでしょうね。」
「『卒論書けたとしても、不合格という点がつくかもしれない』って繰り返しています。」
「卒論、提出しなければ点もつかないでしょう。『卒論提出して、不合格だったら、それはそのとき。出さなかったときと同じ結果』と、言ってみたら。」
彼女は私の前で、何度も、この言葉を口に出して練習してみました。その後、無事、卒業した彼女は、今生き生きと働いています。
不安に囚われているときは、心の中でつぶやいている言葉に耳を傾けてみます。そして、繰り返している言葉を、肯定的な文章に入れ替えてみます。かなり生きやすくなります。
鈴木 秀子 著 『愛と癒しの366日』(海竜社)より