こころの散歩

教育というものは

教育というものは

 ある晩、3人の男が荒地を馬に乗って通っていた。ちょうど乾いた川の跡を渡っていると、暗闇から「止まれ!」という声がした。
 3人は言われたとおりその場に停止した。するとその声は、馬から下りて川底の小石を一掴み拾い、ポケットに入れ、また乗馬するようにと命じた。
 更にその声は、「お前たちは私が命じたとおりに実行した。明日の日の出に、お前たちは喜びと後悔を同時に味わうことになるだろう。」と言った。
 翌朝太陽が昇ったので、3人がポケットを探ると、奇跡が起こっていた。小石がダイヤモンドやルビーなどの宝石に変わっていたのだった。3人は昨日の警告を思い出した。すごいものが手に入ったと喜んだが、もっと取っておけばよかったと後悔した。
 これが、教育というものなのです。

“Adolfson博士”より
画: 白石 龍司
  

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