こころの散歩
昼となく夜となく
昼となく夜となく
昼となく夜となく わたしの血管をながれる同じ生命(いのち)の流れが、世界をつらぬいてながれ、律動的(リズミカル)に鼓動をうちながら 躍動している。
その同じ生命が 大地の塵のなかをかけめぐり、無数の草のなかに歓びとなって萌え出で、木の葉や花々のざわめく波となってくだける。
その同じ生命が 生と死の海の揺籠のなかで、潮の満ち干につれて ゆられている。
この生命の世界に触れると わたしの手足は輝きわたるかに思われる。そして今この刹那にも、幾世代の生命の鼓動が わたしの血のなかに脈打っているという思いから、わたしの誇りは湧きおこる。
――R.タゴール