こころの散歩
沖縄反戦の心
沖縄反戦の心
戦争をして幸福になった人、栄えた国は、世界中さがしても一つもありません。人間わずか百年、助け合って共に楽しく生きるために、この世に生まれてきたと信じております。平和というものは、また人間というものは、一人でも不幸にしない、また一人でも責めない、罪にしない、憎まない、みんな正しく助け合って生きる、その心があってはじめてその人は幸福である。これが人間の道、平和の道であり、これを実行していきたいというのが、自分たちの無知と無力を忘れての空想、夢であります。相手を責めず導いていく、この実践が大切と信じています。
武器をとった人々は、人民を苦しめただけでなく、自分自身も不幸にして終わっています。世界中、どこを探しても、戦争で幸せになった人は、一人もおりません。私は、この世界の歴史から沢山の教訓を学び、勇気と自信をもったのであります。
阿波根 昌鴻 著 「命こそ宝 沖縄反戦の心」(岩波新書)より