こころの散歩

私と小鳥と鈴と

私と小鳥と鈴と

金子 みすヾ

私が両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のように、
地面(じべた)を速くは走れない。

私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のように
たくさんな唄(うた)は知らないよ。

鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。

『金子みすヾ 童謡全集』(JULA出版局)より
詩は、金子みすヾ著作保存会の了承を得て掲載しています。転載する場合は、金子みすヾ著作保存会の許可を得てください。
写真: 馬 裕国
  

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