こころの散歩
聖書の中の好きな言葉は?
聖書の中の好きな言葉は?
男は「聖書の中の好きな言葉は?」と尋ねられて、答えた。
「“やって来て、そして過ぎ去った”という言葉です。」
意外な答えだった。それは実際、句でも節でもなかった。けれども、彼は自分にとってこの“やって来て、そして過ぎ去った”という言葉が、一番意味があるとこだわるのだった。
彼は言い添えた。「やっかいな問題が起こると決まって聖書のこの言葉を思い出した。問題や困難は、やって来てもいつまでも自分のところに留まりはしない。確かに自分の人柄や性格にまで何かを刻み込んでいくことはある。時には苦い教訓を残していく。しかし、それが全ての終わりではない。それはやって来て、そして過ぎ去って行くものに過ぎないのさ。」
“Wilbert E. Scheer”より