賢く生きる
人には必ず好き嫌いがあるものだ。こればかりは多分に生理的なもので、修行したからといって克服できるものではない。好き嫌いを無理に直そうとしたりせず、自分に好き嫌いがあることを素直に認めることは大切なことだと思う。その上で、「愛する」努力を怠らなければいいのだ。
ぶつかりやすい相手との間には、ある程度、距離を置くのも一策である。車でも車間距離を取るように、適度の人間(じんかん)距離がぶつかりあいを防いでくれる時がある。それを“賢さ”というのかも知れない。
――渡辺和子
「愛と励ましの言葉」より